かぼちゃのニョッキである
チーズも強くなくカボチャの味で勝負していた
随分腹が膨れる
ゴッドファーザーでニョッキを丸めていたことを
思い出す
ゴッドファーザーでこれを丸めて作っていたよね
(8丁目のきれいさんは話を持たせようとして何かいう)
ええ、そうかしらね、
最近は映画はいかが?
おもしろいものありまして?
映画……最近……なんだろう、「ボニョ」は見てないな、
「西の魔女」も見てないし、
エーと、テレビで見た「おさん」だ。
ビデオがもう一杯で、最近の新しい映画は録画できないんです。
まあ、それはいつ頃の映画かしら?
吉永小百合が出ていて、あと、石坂浩二。
石坂浩二が探偵になる前かしら?
そうでしょうね、多分。
(何とか話を続けるために)
わたし、吉永小百合さんが好きだわ、なんともいえないゆとりがあって。
いろいろなことを経験してきたゆとりというのかしら。
あの人だけは何か別というとってもいいかんじがありますね。
チャングムの誓いのチャングムは似ていませんか?
ああ。なるほど、顔のつくりとか、口ももとか、似ているような気もするわね。
でも、違うんです。お年のこともあるし内面の問題かしら。
WBSの小谷さんなどは似ていませんか
ああ、あの方、きれいですね、知的な美しさで、
最近は少しお疲れかもしれませんね。
吉永小百合さんはすこし、わたしの理想です。
いいですね。確かに。
最近はかるみもある感じ。
JRとかアクオスに出ていますかね。
(どうでもいい話からなんとかきっかけをつかみたい)
映画館はいきませんの?
寝てしまうんです。
だから行きません。
(なにも話が続かない)
わたしは封切り映画のわくわくする感じが好き。
結構足を運んでいますの。
いくつか好きな映画館があって。
ちょっとしたパンフレットなどありますでしょう、
あれなんかも、なんだかとっても子供時代の
晴れがましいような懐かしいような感じで好き。
見たあとのお土産になって。
(話が続かないのでやたらに食べたり飲んだりする。
食べながら話すとむせて肺炎になるので慎重になる。)
最近は鶴屋南北の東海道四谷怪談が面白いと思いました。
忠臣蔵という国民的まじめ劇の間に挿入された悪党の話なんです。
歌舞伎でやると、一日目に、忠臣蔵で始まって、
途中で気分を変えて四谷怪談になり、夜が来る。
怖い気分のままで一夜を明かし、次の日は四谷怪談から始まって、
四十七士の一人が、悪党を切り捨て、そこで四谷怪談の決着がつく。
そしてそのあと、四十七士は討ち入りに向かう。それで、お開き。
二日がかりでまるでワーグナー。
幽霊の話なのね。
うちの母は歌舞伎が好きで、よく見に行ってます。
役者の名前とか聞きますけれど、わたしは興味がなくて。
毎回、演目の解説書があって、いろいろと勉強してから出かけるみたいですよ。
歌舞伎座は一日いるには少し長いかもしれませんが、
でも、メインの出し物を目当てにして、
一日くつろぐつもりなら、なかなか楽しめるでしょうね。
あと、観客たちのああでもないこうでもないというざわめきですね。
お弁当食べて、世間話を延々として、皆さんそんな感じですね。
日本のある一部分の世間というものがあると思う。
音声解説も充分に親切ですね。
落語の四谷怪談もいつか見かけましたわ。
落語とかいらっしゃいますの?
行けば一日、暇つぶしが出来ます。好きですね。
(と、まあ、差しさわりのない話で、終始する。鶴屋南北はうまく説明できなかった。)