週刊現代が相撲界の八百長体質を記事にして
訴訟になっている。
そこに先日大麻で解雇された若ノ鵬が、八百長を証言するとして、
ややこしくなってきた。
石原都知事も登場して
「私はこれについては言いたいことがいっぱいあるんだ。でね、東京都知事というのは恒例でね、横綱審議会の委員になるんだけれども私は辞退しました。私は大相撲にうんざりしているから。そりゃ、八百長はないとはなかなか言い切れないんじゃない。そりゃ、現役の横綱が出ていって『八百長あります』とは言わないだろう、そりゃ。しかしだね、私なんかがおおらかなころに見ていてね、まあ、ある親しい記者がいて、地方の大新聞の幹部でね、一緒に記者席で座って話していた。あのころといったって、私がまだ政界に進出する前で物書きのころ、例の柏戸と大鵬の取り組みについてコメントして問題になったんだけれども。その取り組みじゃなくてもね、砂かぶりにいるとね、『早く押せ、何しているんだ、早く押せよ』って言っていて、ゲラゲラ笑っている時代があったんだ。あれは八百長でしょうね。それがなんとなくまかり通っていてね、ごっつあんですで済んだ時代があったけれども。それが金が絡むと変なことになっちゃったね。相撲協会が『一切、八百長はございません』と言い切れるだけの証拠があるのかね」
などと語る。
相撲茶屋を経営していた根本長造という八百屋が、囲碁好きの親方に気に入られるため、本来の実力を偽ってわざと負けたというのが語源。八百屋の長造を略して八百長。
少し前には「無気力相撲」という表現もあった。
過去には板井の証言もある。千代の富士が横綱大鵬(現大鵬親方)の記録に並ぶ45連勝を
達成した陣岳との取組が問題になったらしい。板井は千代の富士とは初顔でガチンコで一回負けて それ以降の星は全て千代の富士に売っていたとのこと。
千秋楽に7勝7敗の相手に対して、無慈悲に負けを付けられるかといえば
それは無理というもので、実際、千秋楽近くなるとそんな勝負が多くなるらしい。
そこでの貸し借りが次の場所での返済につながるので
数珠つなぎのようになって勝敗予想は少し立てやすくなる。
相撲界でしこ名をもらって相手に勝ち負けを分配できるという既得権である。
自分で勝ってお金にするか負けてお金にするか考えどころというわけだ。
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新聞によれば板井は全体の75から80パーセントは八百長だと証言した。
ジャーナリスト武田氏は朝青龍が支払う約束だったという報酬金は80万円と証言した。
朝青龍が懸賞金をどのように会計処理しているかも問われた。
私には理解できない話だった。
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税金の話になると難しい面がある。
取り組みをいくらかで買うとして、それは商売のための必要資金になるのか、
あるいは贈与の形になるのか、課税はどのようになされるのが適正なのか。
懸賞金は税法上はどのような扱いが正しいのか。
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いずれにしても
ガチンコ力士あり、
八百長あり、
過去の因縁あり、いろろいな人間模様を引きずっての展開なのであり、
それを含めての観戦が楽しいのだろう。
大人の楽しみである。
昨日まで元気がなかった力士が急に生き生きと動き回る様子も、
いとおかし。