不思議に思うのだけれど
犬でも猫でも普段はまったく性的存在ではない
決まった時期に一時的に性的存在になり
それもかなり淡泊で
あっさりしたものだという印象を受ける
人間の場合は少し違うが
昔々を考えると
風呂はないしお湯を沸かすのは大変だ
シャワートイレはないしそれもいろいろと大変だ
月経のこともなかなか大変だっただろう
赤ん坊が生まれれば
それは昔通りでかなりうんちくさいのだけれど
そうでもなければ現代人は昔とは格段に清潔な生活を送っている
この清潔さがなければ
だいたい性的方面も面倒さくさくなるもので
そこら辺であえて不倫といっても
そんなに心惹かれるものではなかったような気がする
光源氏のように一所懸命だった人もいるだろうけれど
あれはスーパーマンのお話だ
薫の君、匂うの宮という人がいたということは
それだけ反対の耐え難い匂いもきつかったということではないか
そもそもにおいは人間の縄張りにつながっているもので、
他人を不快にするにおいは根源的なのである。
そのような環境で、今ほど栄養も良くなかっただろうし、
たぶん、人間はそれほどには性的存在ではなかっただろうと思われる。
不衛生で汗にまみれて農作業をしていたはず。
歯も磨かなかったし、洗濯も頻繁ではなかったはず。
だから逆に清ら乙女などといって
処女性が尊重されもしたのだろう。
女性の汚れといっても今となっては何のことかと思うが
たぶん昔は大変だったのだろうと思う。
汚れというのはいやな言葉だが困難はあったと思う。
宮廷とかそのような場所では
ただ生殖だけが問題で
誰の子を誰が産んで財産や権力がどう動くか
決定されていた
戦争なんかしない
子供が生まれたら相続権があるわけだ
それだけが大事
藤原一族はそうしたのだと中学の日本史で習ったような気がする
豊かな社会というものはそんなもので
世襲経営者とかが多いというのは平和の印ではないか
モニター画面からは匂いも汗も出ないからすこしはいいのかもしれない。