小さなボールと一本のバットには
運命と人生がつまっている
長嶋茂雄
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おかしいなと思うのは
世間にあふれているビジネス指南書に何が書かれているかだ
ゴルフについての本を読みふけっていてもほとんど益はない
ゴルフについての本を書く人のビジネスに協力するだけだ
ゴルフについての本を読むだけなら暇つぶしだからいいようなものだが
ゴルフについての本を書いている人は一体何をしているのだろう
ゴルフの達人でもないし文章の達人でもないし
ゴルフ産業の軒先を借りて雨宿りしているようなものだ
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コンサルタントという職業も不思議だ
社長業を転々として歩く人も不思議だ
特殊な技術には違いないけれど
プロ野球の監督としてチームを渡り歩くようなものか
そんな人も確かにいる
最近は監督のテレビ露出が多い
それは視聴者が選手にではなく監督に同一化しているからなのだろうか
サッカーの監督に至っては同一化さえしにくい
観客からの声も選手に対しての愛ではなく
監督からのメッセージのようでもある
野球はできないけれど
選手を将棋のコマに見立てての監督ならばできると感じるのだろうか
テレビで解説をしている人がそのまま監督になるので
たいして難しい仕事ではないのだなと誰にでも分かる
自尊心のかたまりのような選手たちを前にして
どのようにして求心力を形成するかが問題だろう
相撲の親方のようにすっかりなめられているケースもある
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コンサルタントが社長に進言して取締役会が人事を発令すれば
コンサルタントは何か仕事をしたことになるのだろうか
失敗したときコンサルタントは自分がクビになるだけで借金は残らないのだろうか
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プロ野球の監督はどんなに負けても観客が入らなくても赤字でも
本質的には痛みはない
オーナーは赤字で頭が痛いけれど
監督は平気
監督も結局雇われているだけだ
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現場で苦労している人たちがいて、
その人たちの処遇を、社長と相談しあっている税理士とかコンサルタントとかが話し合って決めているとしたら
現場の人たちは心穏やかではいられない
数字が伸びませんね
能力の限界でしょう
同じ給料でもっといい人がいますから入れ替えましょうと
平気で経営判断を進言する
巨人軍状態である
無論、業界の標準もあり平均もあるだろうが
それを振り回されてもかなわない
いい気になって振り回して
それでみんなが幸せになるものか
考えて欲しい
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社長に進言する合理化計画や増収増益計画が
その人の専門でもかまわないけれども、
小さなボールと一本のバットには運命と人生がつまっている
これが原点だと思う