外国為替市場の円相場は、1ドル=93円53-56銭と、前週末比1円63銭の円高・ドル安で始まった。その後は、日銀による市場介入を警戒した円売り・ドル買いもあり、同94円台前半で取引されている。
中川昭一財務・金融相は27日午前、臨時の記者会見を開き、このところの急速な円高について「過度の変動がみられる。経済や金融に悪影響を与える。重大な関心をもって引き続き注目していきたい」と述べた。
午前10時では94円。まだ壊滅的にはなっていない。
今回は外貨買い/円売りポジションの巻き戻しによる円高。
円キャリートレードは、投信や生保などの機関投資家による円売り/外貨建て資産購入、個人や企業による外貨預金や外為証拠金取引、ヘッジファンドなどの短期筋による円売り/外貨買いの投機的ポジションなどにとどまらず、北欧やアジアの近隣諸国の個人や企業による円建てローンの借入など、様々な形態があるが、たぶん投機的ポジションの巻き戻しが強烈で、それに引きずられる形で関係筋が円を買ってポジション解消しているらしい。もちろん損切り。
意見を拾うと、
ユーロ/円については、130円を下回ったところで、大方のポジション整理が終わったと見る。だが、ポンド、豪ドル、北欧通貨などは、円売りポジションの投げはまだ道半ばと見ており、これらの通貨の対円での下落余地はまだある。
90円割れの水準では、日本の通貨当局がドル買い/円売り介入を実施することも予想されるが、「今のところ、円高、ドル高が同時進行しているので、単独介入がどれほど功を奏するか疑問」(外為アナリスト)との指摘もある。
とはいえ、しないよりした方がいいだろう。
ポンド、豪ドルはまだ一段の展開があるというのも困る。
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米政府が米連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)や連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)を公的管理下に置き、リーマン・ブラザーズが破綻したのは9月初めから半ば。同氏は危機は「もう2カ月目に入り、かなりの進展がみられ始め、政府の対策により展開が早まる時期にある」と述べた。
過去50年の間に起こった危機からみると、大幅な金融ショックが起こった2カ月後に銀行間金利は最高水準に達していると、一部アナリストは指摘する。今回の危機でも、中銀の莫大な資金供給に助けられ、過去1週間で信用状況が一部緩和しているとの兆候がみられており、同様のパターンが確認できる。
この記事にあるように、ある専門家も、上の方として打つ手は打って、あとはそれが下に波及していく時間差の問題だとして、あまり心配していないと話している。ただ、どのくらい時間差が出るか、その間に資金繰りに行き詰まる人たちがどの程度いるか、それはちょっとやってみないと分からないというのだそうだ。