なるほどそういう面があるかもしれない。
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マッケイン世代というのはもう、完全に戦勝国のノリです。大体が
「君たちはおれの言うことを聞いていなさい。」「はい、すみません」「うむ、よろしい」、
という会話になります。何をやるにも「パパー、どうしよう」、というわけですが、そこはパパなのでちゃんと面倒を見てくれます。楽でいいといえば楽でいい(政治はいまだにこのレベルだから困るんですが) 。
その後にいわゆる50sがいて(日本でいう団塊の世代)、そこまで頑固ではないのですが、これはこれで古いアメリカ・・・しかも成功体験・・・を引きずるのです。
つまり日本はあくまでも敗戦国であることからさらに、
「ここまで来られたのはすべて俺たちのおかげだろ? 車にしても家電にしてもアメリカが発明したものをうまく加工しただけで、それができたのもアメリカが必死になって世界中で戦ってきたおかげだしな、アメリカの力なしにはできなかったよな、わかってるよな、おい」 「はい、すみません、よーくわかっております」、
という会話。いづれにせよ、なんだか「はい、すみません」って終わりがちなんですよ。
で、このオバマ世代。まあ、私の世代ね。そして支持率を見るとそれよりみんな若い世代中心だよね。彼ら若い世代はどういう世代かというと、下手をすると野茂をみてあこがれて野球を始めたり、イチローのまねをしてメジャーを目指したり、なんてことがおきてる世代です。 周りに日本が自然に存在した世代、といってもいいかもしれない。
たとえば私と同年齢のアメリカ人の親友。
ここ何年か息子のためのポケモングッズ集めで必死です。お陰で、日本にいる私は大変で、小さい子供もいないのに、近所のおもちゃ屋さんのヘビーユーザーに登録されてしまっています。それに彼のポケモンの知識は私の比ではありません。
今年成人した親友の娘さんは子供の時セーラームーンが大好きでおかげでなんらかかわりのない私までセーラージュピターのおもちゃなんかを今でも持っていたり・・・
「子供ってなんであんなにポケモン好きなんだろうね、でもピカチュウって大人から見てもかわいいよね。」という会話にもなるんですが、 その会話のあとには「はい、すみません」は付かないですよね。
恐らく「日本はおもしろいものをつくるね~」という向うの感嘆符で終わります。そういう関係になりつつある訳ですよ、国全体が。(単なるアニメブームなんて薄っぺらい表現を使ってはいけません)
確かに、これからどうなるかは不明です。ただ、バックグラウンドとしてこれだけ私たちと似たような、かつ均質な価値観をもっている世代が向こう側は思い切りステージに飛び出してきた、ってことはまさにCHANGEでありCHANCEです。それを生かすも殺すも実はこちら次第で、とても大事な転換点だと思っています。 カードはこちらにあるのですよ。
メジャーの監督にこれだけ日本球界経験者が多いのは偶然には見えません。マネージメントといえばアメリカ流がありがたがられるビジネス界ですが、もしかするとそれは違うんじゃないのか??
日本流マネージメントがアメリカの国技である野球にでさえ見られるのはなぜか?? という疑問すら今まではあまり正面切って議論されることはなかった(少なくともアメリカでは)。
それがほんの少しでも議論してみるかね、とアメリカが思い始めている節があり、それが集約してこのCHENGEとなったと見られなくないか。 戦後初めて本当の意味で対等に話ができる素地ができたと、と言えるんじゃないかと思うのですよ。