子供用の小説で「ポリアンナ」
純真無垢で他人の悪意も全く気にしない善意の固まりの少女。
自分に対する悪意や敵意を否認して相手のよい面や自分に対する好意的な面だけを見る。
楽天的で人を信頼し、いつも希望に満ちている。
実際には意地悪な人も登場するのだが
ポリアンナはどの人をもいい人と解釈する。
善意と親切を信じ、じぶんはかわいがられていると信じる。
そのような態度で一貫していると、最後には全員がいい人になって
みんなが幸せになる。
そんなお話。
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ひがんで陰険にしているよりはずっといい
しかし程度の問題で
このように前向きな態度も
自分と周囲を理想化し
自然に存在する敵意や悪意を否認し続けるとすれば
軽躁的防衛となり
常に自分を元気づけて
調子づけていないといられない人物になる
これは周囲の人にとってはいいような悪いようなといったところで
ポリアンナのように見事に善意に解釈していれば
周囲の人も参ったという感じで善意に染まっていくだろうが
実際には
ポリアンナの理想化を悪意に解釈する人もいるわけだし
ポリアンナが現実と遊離している部分については
周囲の人は困る場面だってあるはずだと思う
いろいろな場面を想定して自分を守らなければならないのも現実生活である
ポリアンナが想定できる悪い人ならば
善意で乗り越えることもできるかもしれないが
ポリアンナの善意を利用して徹底的に搾取するような人間が実際にいるのだから
ポリアンナ的な生き方を勧めるわけにも行かない
生き方のフレーバーとしては大変よい
しかし実際には無謀ということになる
夢のない言い方になるけれど
それが結論だ
ポリアンナを誇大自己というのも大袈裟なのだけれど
現実の測定が性格ではないという点でならば゜
実際に誇大で妄想的なのだ