フランダースの犬

そうねえ
ぎりぎりといえば
そうだわねえ

フランダースの犬って、
ちゃんと見た?
あれはひどいわ、
あたしだったら、もう、子供には見せないと思うの、
フランケンシュタインも、
四谷怪談も、
みんなそう、子供には見せられないわ。
ぞくぞくするから。

みんな大人になってないのよ
簡単に欲望にからめとられて

それでも残っているのは
やっぱり世の中がそうだからよね、
子供にも大人になるまでには見せないといけないことなんだわ、
大変なのね、
お互い様で
ぎりぎりのところで生きていて

塀の上を歩いている感じ
内側に落ちればアウトだし
外側に落ちてもやっぱりアウト
こんな世界観は曲がっているでしょう
あなたはいいわ、まっすぐで好きだわ

あなた、あたしを悪党だと思ってるでしょ

どの人も、自分の経営資源を活用して生きているわけでしょ
中国はシリコンで
ロシアは原油と天然ガス、
南アフリカはダイアとか金とか
インドは頭脳で
アメリカは金融工学で
あたしはあたしなりのもので
生きているわけよ

円が上がっても下がっても
当面は関係ないし
課金されても農産物でもないから
当面は関係ないけど
経営資源を磨いてるの

だんだん苦しくなるのも
本当だけど
なんだかだんだん楽になるところもあるのよ
覚悟ができるっていうか
早く覚悟した人の勝ちなんだわ
どうせ覚悟しないといけないんだっていうその覚悟がいつできるかなんだけどね

あんたはなんだか覚悟が出来てるわね、
なんかあったの?

フランダースの犬で出てくる
ネロとアロアは
タイタニックの
画家と金持ちの婚約者と似ているでしょう、
貧乏画家っていうのは
いいものなんだわ

貧乏画家が
お金持ちのお嬢様を妊娠させちゃうのが世の中ね、
でも落ち着くはずもなくて
画家はどこかに消えて
早く死んじゃうの
子供は一番下の弟として
ばあやが育てる
韓国でも一緒
天国への階段は画家の男の子が出てるでしょう、いい役で

生産能力のない男性という
特別なポジションなのね、
実業家の反対の極にいて
でもお笑い芸人とも違うポジションにいる

ネロとパトラッシュ、アントワープで消えてゆく

そろそろ旅に 出かけましょう