小泉チルドレンは使い捨て戦士

郵政造反議員の自民党復党問題。

国民の代表とは何かという問題が背景にある。

古くからの中選挙区政党政治は、
まず地域のボスが政治を住民から白紙委任されて、
そのような議員たちが国会議事堂で多数決をしていた。
議員たちは独自の判断をする。
党議拘束などはよほどの事態であった。

新しい小選挙区政党政治は、
党中央の政策提案があり、
それに賛成する人が立候補し、
小選挙区で支持を受けたら当選、
その数字がそのまま政策に対する信任になる。

だから、政策を国民が選ぶ仕組みという。

しかし今回分かったことだけれど、

1.郵政で意思表示したのに、教育基本法とか、医療制度変更とか、共謀罪とか、核議論とか、憲法変更とか、フリーハンドで進めている。それらについては、政策選択の機会が与えられていない。そして、タウンミーティングでは、役人がお膳立てをして、当時の自民党官房長官の気に入るようにしていた。テレビで政治家は、「お役人らしい愚かな考えだ」と語る。わたしには、愚かな人は別にたくさんいると思える。

2.政策を選択するのに充分な基礎情報が公開されていない。情報をコントロールすることで、結論までコントロールしようとしている。

3.小泉チルドレンは、「自分は党中央の決定に従って動くコマである」との態度がありありである。こんな恥ずかしい態度と言葉をこの人たちは何とも思わないのだろうか。「国民をだませ」と命令されて、実行しているに違いない。ドラマ「白夜」でさんざん見てきた、「主体的判断に欠ける」「革命戦士」のようである。

4.しかしまた、それなら造反議員は立派なのかといえば、そうでもない。まず、彼らは単に郵政票が恐かっただけである。そして、さらに悪いことに全体の空気を読み誤った。人間として失格、政治家として無能。この二つが重なり、郵政選挙ドラマの主役となった。それだけである。べつに倫理的に尊敬できる人たちではない。倫理が低いのは当選組と同じ。選挙戦術としては誤った。それだけである。そんな人たちに国の重大問題を任せるわけにはいかない。戦国時代なら、もう命を落としていただろう。

5.たとえば、そんな人が国連本会議場で、大局を見誤り、大義もない、失態を演じる、と連想する。そんな日本をもう見たくない。