そもそも古今和歌集は、古い秀歌と新しい秀歌を競わせ、
その中で価値観の提案をしようというものだった。
現代ならば、古今という対立軸もおもしろいし、
米欧という対立もおもしろく、
たとえばアジアと西欧の対立もことにおもしろく、
中国の古典とヨーロッパの古典から、現代までを対象にして、
比較、賞味すれば、おもしろかろう。
媒体としては文字もいいが、歌謡を重く取り、メロディーの対比をしてみたいし、
現代では映画を取り上げたいものだ。
その中で、例えば、
「実らない愛」「風の中に消えた夢」「英雄の恋」「娼婦の涙」など、項目を立てて、二つくらいを紹介して、対立、対決させるのである。
もっと平たく、古今東西美女写真比べとエピソード比べも是非やって欲しい。
「気品」で競わせ、「濃艶」で競わせ、「初々しさ」で競わせる。
編集者に望む。
丸谷才一先生の次の仕事はこれだ!