最近何かでNECの名前を見かけた
そして昔を思い出した
そもそも電電公社というものがあり
電話事業を独占していた
電電公社には製造部門がなく
日本電気が下請けしていた
従ってNECは電話機や交換機や通信関係については強いはずなのだった
いまでも、TAなどについては信頼性が高いと言われることがある
ソニーなどはそんな製品は作っていない
大型計算機は富士通が強かったらしいが
パソコンは交換機の延長のようなところもあり
NECは本では優位に立っていた
PC88に続いてPC98を発売して、本格的な独占が始まった。
そのころPCが必要になり
一番いいので間違いないだろうと思い
PC9801の初代機を買った。
MSDOSと一太郎、ロータス1-2-3の時代だった。
その後、AT互換機は不遇の時代が続く。
NECと一太郎が組んで、日本の市場を牛耳っていた。
わたしはそんなのが嫌いだったので、
エプソンのノートマシンを愛用し続けた。
結局三台乗り換えて使用し、現在も手元にある。
電源コンセントさえどこかに行ってしまったけれど。
二台はDOSマシンだ。
VZとATOKを組み合わせて、非常に満足できる日本語入力・編集マシンとなった。
最後の一台はWin3.0がインストールされていた。
遅かったけれど、このときからカラー画面になった。
NECはWindowsの時代になってシェアを落とした。
その前には、画面に日本語を表示する時に、
日本語フォントのメモリーがあらかじめあり、
従って海外製品には真似のできない、高速日本語表示ができる、
わたしはそんな風に理解していた。
Windowsが開発される経過の中で、
これはアップルのOSの真似ではないかとの裁判が始まった。
詳細は知らないが、当時の友人の話によれば、
ビル・ゲイツは、似ているというのなら、「どこが似ているのか説明しろ」、
そうすれば「どこが違うのか説明してやる」
などと屁理屈をこねたというのだった。
ド素人だった私も、「要するにアップルの真似をしたんだね」と理解し、
その友人にも、「そうだね、アップルには及ばないけれど」と説明を受けていた。
一方で、アップルも、基本コンセプトは、ゼロックスの開発になるものを借用していたとかで、
マイクロソフトを追いつめるには至らなかったというのだ。
まあ、そんなこんながあって、Windowsが普及し、NECの独占は崩れ、
現在に至る。
思うに、当時のNECの莫大な儲けはどこに消えたのだろう?
それが不思議でならない。
昨日などはサッポロビールが外資筆頭株主であるスチール社の動きに
翻弄されていると報道されていた。
企業も土地も着々と国境を気にしない企業に買収されつつあるのではないかと憂うつになる。
軍隊とスパイと資本金がある米国はまだしばらく世界の支配者なのだろう。
中国が、著作権法はじめ、米国の戦略的権益を無視したら、どうなるのだろう。
中国としては、ある日、どこどこの私企業設備をすべて国家が没収し、
国営に移行すると宣言しても、自由なのだろう。
PC98の頃のNECは国営企業の延長であり、
現在は私企業になっているという感じがする。
当時の儲けを蓄積しておけなかったのは、
役人体質のゆえではないかと思う。