音の再生と画像の再生はかなり違うようだ
音というものは、そのまま音である。ステレオでもモノラルでもいいが、小鳥のさえずりを再生して、像が見えない方向から音を出していれば、あれ、ここに小鳥でもいるのかなというくらいの認識である。
画像というものは、いつも三次元だと思っている。しかし、三次元の画像再生装置は一般的ではない。再生しているのは、二次元像である。
二次元像を見て、あれ、ここに本物がいるのかなと思うことはまずない。小鳥の像が映っていても、そこに手を伸ばしてみることはない。
幻聴が一般的で、幻視はそれよりも稀であるが、こんなところに原因があるのかもしれない。