孤立する男性介護者 職失い相談相手なく地域で孤立

毎日新聞記事を要約
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孤立する男性介護者、精神的ケアを

 シンポジウム「男が介護するということ-介護社会のこれから」。4人に1人とされる男性介護者が、夫婦や親子2人だけの「老々介護」という環境の中で、仕事を辞めることを余儀なくされる場合も多く、女性介護者に比べて地域内や親族内での関係を作れずに孤立している。介護をする側の男性に対する支援の必要性が強調された。


 平均年齢は69・3歳と圧倒的に「老々介護」で、65%以上が体調不良を訴えている。約6割が夫婦や親子の2人だけで、平均で5年以上の介護生活を送っている。


 介護休暇制度を利用したのはわずか0・04%で、約22%が介護を理由に退職しているなど、仕事と介護の両立の難しさも浮き彫りになった。


 生活実態では、介護時間が「ほぼ1日中」と「半日」で計約5割。近所付き合いは「ほとんどない」、「あいさつ程度」、「立ち話程度」で6割以上。同居家族がいても、相談や愚痴を聞いてもらうという精神的援助を受けている人は2割に満たなかった。


 誰かに辛さを訴えることも不得意で、苦悩は見えにくい。精神的なケアも含め、介護を支える仕組みを社会が用意する必要がある。