○自分の人生の「時」の積み重ねの後で、やがてこの本をリリーディングするだろうと、あらかじめ感じとりながら、初めての本を読む。
●なるほど。確かに。そのようなひとつひとつの人生の時間の選択が、自分の人生に対しての誠実さにつながるだろう。それこそがかけがえのないものだ。
○真面目な子供の予感を、大人は実現させてやらねばなりません。
○そして真面目な読者へと自分を仕上げねばなりません。
●これが大江の節なのだな。いいと思う。このメッセージだけをきちんと受け止めたい。
○子供の私が好きだった言葉、そのひとつひとつがどのようにして私の中に入ってきて、どのように忘れられないものになっていったかを書く。それから、大人になって、改めてその言葉をどのように考えているかを書く。
●自分の意識を構成しているのは、言葉であるのなら、そのなかの重要な言葉について、どのようにして私は取り込んできたのかを知ることは意味がある。