Imagine Peace Tower
2007年10月9日、アイスランドのレイキャビクで、純粋に光のみによって創られた初めての塔である『イマジン・ピース・タワー』が披露されます。
ちょうど40年前の1967年、私のコンセプチュアルな光の塔がいつか現実のものになることを、ジョンは心に描きました。そのとき彼がそのように思ったのは、とても不思議なことです。それがアイスランドで現実になるなんて、非常に驚くべきことです。
『イマジン・ピース・タワー』はレイキャビクにおける常設建造物となり、健康と善と歓喜の新しい時代の幕明けを迎えるため、世界中から人々がそこを訪れたり、世界の平和と団結を願うウィッシュ・メッセージをそこに送ったりすることもできます。世界中で30万通を超えるウィッシュ・メッセージがすでに集められ、いまだに送られてきます。これはまさしくジョン・レノンが生涯をかけて努力していたこと、それ以上のものなのです。
私が『イマジン・ピース・タワー』の建設地にアイスランドを選んだのは、この国が特別な存在であり、環境に優しい国だからです。この国のエネルギーの80%は石油ではなく、水力から得られています。そのためアイスランドの水、空気、土壌は驚くほどピュアできれいなのです。数日滞在するだけで、10年も若返ったような気になります!『イマジン・ピース・タワー』のエネルギーもまた、水力を源としています。タワーの周囲は「ウィッシング・ウェル・ウォール」に囲まれており、そこには「イマジン・ピース」というメッセージが、24の言語で刻み込まれています。
『イマジン・ピース・タワー』が、地球のあらゆる場所から発せられる強いウィッシュに光を与え、恐怖と混乱に満ちている今の世界に勇気、インスピレーション、そして連帯感を付与することができれば幸いです。平和な世界を実現するために、団結しましょう。ジョンと一緒に見た夢の実現を目撃できることはとても幸運に感じます。
愛を込めて
ヨーコ・オノ・レノン
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今年の10月9日、「ジョン・レノン」の67回目の誕生日を記念して、「イマジン・ピース・タワー」が、アイスランド首都、レイキャビク沖合のヴィーズエイ島に建てられた。建築物としての「塔」ではなく、15本の光の束による巨大な「光の塔」である。
塔自体は「光」である。建築物としては円筒形の台座と巨大な15基のランプが置かれている地下構造からなる。ライトから光が天上に向かい照らされ、真っ直ぐな青白い「光の塔」が浮び上がる。台座の周囲の白地の壁面には、「Imagine Peace(平和を想像してごらん)」の言葉が、世界24言語に翻訳され、刻まれている。
環境にも配慮され、アイスランドに建立された理由のひとつは、環境先進国であるということ、そして、塔への電源供給は地熱発電。
20年前のレイキャビク会談をきっかけに冷戦が崩れ、アメリカ軍もアイスランドから撤退、10月12日には、レーガン・ゴルヴァチョフ・レイキャビク会談の主役のひとりであったソ連のゴルバチョフ元書記長が、会談20周年を記念してアイスランド大学で記念講演を行う。
そんなレイキャビに。