マイスキーとアルゲリッチ

競演したなかには、
チェロのマイスキーと、
ピアノのアルゲリッチという組み合わせもあった。

アルペジオーネソナタで、
演奏の緊張感もすばらしい、いい演奏だった。

ただそのとき、二人に何があったのかなかったのか、
我々下々としては興味の的となるのである。
アルゲリッチの積極的作戦が成功しただろう。

またカラヤンは音楽でムターを愛したのであって、
それですばらしくよいのだが、
カラヤンといい、ムターといい、人生をそれだけのものと考えているはずのない種族である。
そのときカラヤンに可能であっ最高の愛し方で、
女王ムターを迎えたに違いないと思う。