マタイ受難曲 第39曲
Erbarme dich, mein Gott
http://jp.youtube.com/watch?v=ucg7l1g8G4g&feature=related
すばらしい歌唱とは言い難い。
カール・リヒター指揮のヘルタ・テッパーが古い日本人ファンには有名。
二度録音していて、58年版が決定版として有名。
これが抜粋版のジャケット。
カラヤンは文句なくかっこいいけれど、
リヒターは実に精神的なおでこをしているでしょう?
この人があの世にいるのだから、
あの世はいいところに違いない。
一言で言えば、あまりに泣いている演奏で、あまりに宗教的ともいわれる。
ミュンヘン・バッハ管弦楽団・合唱団というのは音楽的には素人っぽいといわれる。
でもわたしなどはこれで音楽ともキリスト教とも出会っているのだ。
その後の演奏は宗教というよりも音楽に比重が置かれているといわれる。
全曲版はもっと地味な表紙。
CDにも特別録音版がある。
うちにもあるが、聞いてもはっきり違いが分かるわけではない。
これがドラマの挿入歌に使われたとかで、
それがきっかけで、受難とはどんな話なのか知りたくて、
CDを聞きつつ解説を読んでいると話していた。
それこそまさに
バッハが意図していたことだ。
音楽を通じて、
イエス・キリストを知ってもらうこと。
手元にある録音では、
カール・リヒター、カラヤン、ヨッフム、ブリュッヘンといずれも7分台、
クレンペラー、フレーミッヒ、スズキ、ショルティ、フルトヴェングラー、よく分からないもの二つ、これらについては、録音時間も不明。
第39曲アリア(アルト) Nr. 39 Arie (Alt)
主よ、私を憐れんでください。 Erbarme dich, mein Gott,
とめどなく流れる私の涙ゆえに。 Um meiner Zahren willen ;
ご覧ください、心も目も Schaue hier, Herz und Auge
あなたのみ前にはげしく泣いています。 Weint vor dir bitterlich
憐れみ給え、憐れみ給え。 Erbarme dich, ernarme dich.
歌詞は短いけれど、たっぷり歌う。
ヘレヴェッヘ、レオンハルト、ガーディナーなどもあり。
キリスト教の難しいところを知りたい人は、
「神の痛みの神学」北森 嘉蔵にチャレンジしてみてはどうだろう。
北森 嘉蔵には「愁いなき神―聖書と文学」があり、これは初心者にも分かり易い。
なぜイエス・キリストは十字架で死に、
人間を愛するのか、
神の痛みとは何か、何ゆえか。