やがて目覚めない朝が来る
これは響きは美しいが
怖い言葉だ
うつ病で死にたいと思っている人に、
明けない夜はない
上がらない雨はない
いつかトンネルは抜ける
などと語りかけるものだが、
うつ病などとは関係なしに、
やがて目覚めない朝が来る
とさらりと言われると
なかなかの迫力である。
しかし実際、
やがて目覚めない朝が来るはずであり、
それは避けられない運命である。
それのでの間、人生の時間は短いとも言えるし、長いとも言える。
この世を楽しむには短すぎる。
この世の苦しみを知るためならば、
長すぎる。
しかしこの一点があるからこそ、
どんな不幸にも、耐えられるのかもしれない。