法律公布は平成18年6月21日だから、新しい話ではない。
2008年4月に制度が開始されるので、
お医者さんは特にあわてていないが、
患者さんは、そんなこと知らなかったといって、
あわてている人もいる。
新聞読んでないのかな。多分、忘れてるんだろうな。
増え続ける高齢者医療費の財政負担を抑制するために設けられたのが、
後期高齢者医療制度である。
というのは周知の事実。
一方ではお金のはなし。
一方では、お医者さんにかかる、かかり方を薄くするはなし。
入院率を下げて、在宅率をあげる、特に長期入院を防止する、病院渡り歩きも防止する、主治医がなるべく全部面倒を見る(診療科横断的な外来診療、介護も含む)、包括払いにする、従って、診療密度が薄くなる(と制度制定者は想定している)、本人の希望に沿わない延命を中止する、など。
政府としては、なるべく知らせず、こっそりやってしまおうということらしいのだが、どうなるのだろう。
リハビリ180日打ち切りもやったくらいだから多分平気だろう。
「後期高齢者の心身の特性にふさわしい医療を効率的に提供できるよう、新たな診療報酬体系が作られます。 」という、ソフトな語り口で、ハードな制度が、75歳以上を直撃する。
75歳以上で味をしめたら、次第に他の年齢層に拡大。
また、疾患別の包括払いを、ひとまとめにして、
高血圧と糖尿病と高脂血症と内臓脂肪の生活指導と採血と投薬をいっぺんにやれという、
たとえば、メタボ一括払いなどもありかもしれない。
頻尿と白内障も、泌尿器科や眼科にいかないで、多分内科または整形外科の主治医に、
見てもらいなさいということ。
実際、整形外科で糖尿病も治療しているし、できないことでもないだろうが、
一応できると、うまくできるとの間には、かなりの差がある。
昔の医者はみんなそうしていたものだが、これからどうするかは、
国民の合意が必要だ。