病気との闘いにはいろいろな困難がある
苦労しても治れば一番いいけれど、
悪化を防ぐだけで精一杯だったとか、
死亡を防ぐだけで精一杯だったとか、
そんな場合もある。
現代医療の進歩は、
命は救ったけれど、
そのあとの途方もない苦労を生んでしまった面もある。
人間は、一時的には、病気で大変だったねと、
言ってくれるけれど、
長く経つと、そういってばかりもいられなくなる。
生きていれば、お互いに大変だからだ。
たとえば、性格障害は、治療的に接しなければいけないのだけれど、
そうもいかなくて、関係がこじれてしまうことも多い。
家族は特にそうである。
メカニズムが分かってはいるが、こじれてしまう。
その膨大なエネルギーを他の方面に使ったら
ずいぶんいいだろうと思うが、
そうもいかない。
ある種の必然らしい。
長くなると、病気なのか、性格なのか、
どう理解していいか難しい場面もあり、
家族のジレンマは深まる。