学士会通信  No.063 京都に住み続けることは

今月発行のU7-3月号に、ミステリ作家の綾辻行人氏のインタビューが、
また、5月発行の学士会会報にはエンターテインメント作家の万城目学氏
がご執筆くださいます。いずれも京大出身の作家です。

綾辻氏はU7のインタビューで、「京都に住み続けることは、東京との距
離感が程よく、執筆に当たって居心地が良い」と述べています。
今、テレビドラマで放送中の話題作『鹿男あをによし』をはじめ、『鴨川

ホルモー』など、主な作品の舞台を京都、奈良としている万城目氏も、京
都在住ではありませんが、創作世界の重要な鍵を京の地から得られている
のは、間違いありません。
また、新進気鋭の作家のひとりとして注目を集めている森見登美彦氏も京
大出身であり、『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』などの作品の舞台

は、やはり京都です。

京都を舞台にした物語には長い歴史があり、各時代で多くの読者を魅きつ
けてきましたが、近年、再び京大生を主人公にした作品群に勢いが感じら
れます。20年前に本格ミステリが京大推理研を中心として一斉に出て来た
ときと同様、今回も相次いで京都からデビューするところに、京都ならで
はの地域性を感じます。

『学士会会報』及び『U7』でも、しばらく、今、沸きに沸いている京都
の熱気をお伝えしていければと考えています。

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鎌倉は好きじゃないけど、
京都はいいかもなんていうのも、
逃避なんだろうか。