ちょっと見かけた数字。
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国会の争点になっている道路特定財源を、かりに自然エネルギーに使ったとした
ら何ができるのか、簡単に試算してみます。
話を単純化するために、今後10年間で59兆円といわれるお金をすべて風力発電に
投入したとします。いま国内で建設されている標準的な風車は出力1,500kWで、
建設費は1基あたり3億円程度。つまり、59兆円あれば20万基近く、3億kWの発電
容量が増設できるわけです。これは平均的な原子炉(出力100万kW)の300基分に
も相当します! ただし設備利用率を3分の1と考えて、風力で原発100基分とし
ましょう。日本では現在、55基の原発が30%あまりの電力供給を担っているとさ
れますから、少なく見積もっても風力だけで国内電力需要の半分以上をまかなえ
るのです。
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59兆円って、やっぱり巨大。
風車はひとつ三億円するのか。それで電力を売ったとして、いくらくらい稼げるのだろう。
風力・太陽光・地熱・小水力・バイオマスによる発電のための設備投資のファンドを作り、
小分けにして販売したらどうなんだろう。
風や太陽が必ず稼いでくれるわけだから、いいように思うが。
利回りはどの程度になるのだろう。
いまでも電力株は配当がいいので魅力があるが、
原油高、原子力発電所事故と、悪いことばかり起こっているので、
デンコちゃんも元気がない。
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問題は、その59兆円をあてにしている人たちがいることで、
その人たちが納得できるようにしないといけないわけだ、政治としては。
公共事業も産業構造の転換が言われていて、
土木工事から、
ITやサービス業の方向でなどといわれることもある。
そんなことができるはずはなくて、
筋肉労働者が突然頭脳労働者になれるわけではない。
あまりたくさん自衛隊に入っても、困る。それは防衛費だから、59兆円からは出せない。
しかし筋肉労働であれば、中国人でもかまわないわけで、
困ったものだ。そこで、外国人の就労反対となる。
鉄などは輸入すればいいということになる。
これには反対できないので、
日本の道路を作ったり掘り返したり、
道路の歴史館を造ったり、道路のミュージカルをつくったりしているわけだ。
道路はいかに大切かを啓蒙するらしいが、結果としてはいかに無駄遣いかを啓蒙している。
しかしそれは予算としてはたいして部分ではない。
要するに、地方に大量に存在する××組みたいな土建屋さんにどうやって儲けていただくかを
もっと批判の出ない形で考えなさいという問題である。
輸入できないもので、筋肉を使えばできるもの。
何かを製造するのは、他国でもできるからだめ。
やっぱり無駄なトンネルを掘ったりしているのが一番考え易い。
しかし無駄な道路を作りすぎたおかげで、
自動車で隣町のショッピングセンターで買い物するようになってしまい、
地元商店街が寂れたという話は、笑えない。
でも、老人が増えれば、どうなるのだろう。
地元で買うのだろうか。
タクシーにお金を払って隣町までいくか。
コンビニが宅配で配食サービスをするか。
土建屋さんが介護業になってくれれば、一番スムースなのだけれど、
運転をするくらいしかできないかもしれない。
入浴とかけっこう力仕事なのだけれど。
土建屋さんの奥さんたちに働いてもらい、お金を払えば、
世帯収入としては何とかなるかもしれないが、
公共事業として、形のよいものではない。
やはり男たちの筋肉にお金を払いたい。
ODAの形にして、
日本企業がどこかの国で受注するのも、
分かり易い形だ。
複雑な作業で日本語が理解できないと無理、などといっておけばいいのかもしれない。
海外への出稼ぎをして、日本の税金をもらうわけだ。
本当は、労働力を農業に振り向けて、食糧生産をするのが一番まっとうな道だと思う。
風力発電の話は、3億円を風車製作会社に払うので、地元業者は設置作業と保守業務になり、
資本投下としては、能率が悪い。
なるべく山奥に風車を設置して、風力発電所までの道路を作るか。
土建屋さんに風車開発能力があれば問題ないが、少し考えにくい。
太陽光発電パネルも、土建屋さんが製造するものではない。
人力発電で、土建屋さんが必死に自転車をこいで発電する発想はある。
ついでに、オリンピックの自転車競技にみんなで出ればいいな。