美人が多いということは、
貧しいということなのよ、
一部分は、多分。
たとえばね、私が行ったところでは、チリなんかがそうだわ。
ワインとサーモンの買い付けに行ったのよ。
白人がちょっびりいて支配者なの。
あと現地の人たちはみんな被支配者なの。
あれが階級というものだわ。
洋服、住んでいる場所、食べるもの、教育、自動車、教養、全部格差があってはっきりしているの。
それでね、現地の女の子たちは美人に見せることに必死なの。
白人に見初められたくて。
だから、夜とかはとっても美人が多いの。
目鼻立ちがくっきりしているのも
美人の原因だけど、
白人好みの化粧なの。
お年頃になれば、
どこの人たちでもきれいになるけど、
彼女たちの場合には、
選ばれれば、ぜんぜん違う階級に行けるわけだから、
なまぬるくないの。
美人が多いっていうのは、
なんだかその分、不健全なんだわ。
あの子たちのターゲットは白人なの。
何となくあか抜けない女の子たちがいるのが一番ほっとする。
私みたいにね。
日本人の男の子って、
パッとしない女の子とでもくっついてるでしょう、
貧しい国に行って支配者の仲間入りをすれば、
よりどりみどりなのよ。
女が強い国は女は美しくなくてもいいもの。
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でもなあ、それって、勘ぐりすぎだよ。
誰でも、自分と似た境遇の、大好きな男の子がいるんじゃないのかな。
二人で落ち着いた暮らしができればそれでいいじゃん。
強烈な上昇志向のひとも中にはいると思うけど、
それはどこの国でもそういうものだろう。
貧しい国ほど美人が多いなんて、
そんなこともないだろう。
貧しい国ほど、そういう商売の女性が多いということは言えるだろうけど。