うつの復職時にどんなことに注意したらいいですかという話になり、
まず、うつになる人たちは、
自分がうつ状態であることの自覚が少し遅れるのだと説明した。
疲れたと思って休めるならば、
ずいぶん違う。
休めないまたは休まないのは、
自覚していないか、強制されているかで、
強制されているならもう仕方ないのだが、
自覚していないのなら、自覚してもらうことができそうだ。
自分の心の状態について自覚するのは本当は難しいので、
まず、睡眠と食欲と体重で見てみる。
睡眠は、時間と、夢と、熟眠感と、疲れがとれたかを見る。
食欲は、食べた時間と食べた量、そしておいしかったかどうかを思い出してみる。
味が分からないとか、味わうことができないとか、おいしさを感じない、ただカロリーと思った食べているなど、いろいろある。
体重は減ることもあり増えることもあり、運動量と食事内容の差し引きなのだが、
変化しているなら、何か心理的な変動があるのかもしれないと思ってみてもいいだろう。
心理面での変化を自分で自覚するのは難しいのだが、
昔からよく言われているように、朝刊が読めるかどうかは、かなり目安になると思う。
朝刊が読めないままでたまっていくようなら、やはりきついのだと思う。
夕方になって仕事が終わればきついのは誰しも同じで、どのくらいきついかはなかなか自分では分からない。
朝のきつさは自覚できるかもしれない。
目覚ましが鳴っても聞こえなかった、
目覚ましを止めて寝ていた、
目覚ましを二つ使っているのにどうしても起きられない、
目覚ましをセットするのを忘れて寝てしまった、
いずれも、うつまたは過労の心配がある。
現代人は6-7時間寝ているようで、
5時間以下になると、うつ状態になったり、慢性の過労になったりし易いといわれ、
さらに、血圧や血糖でも問題が起こりやすいといわれている。
だからせめて5時間は寝てくださいということになる。
昼寝もいい方法で、長時間寝るのは睡眠のリズムを狂わせるが、
20分以内くらいのひと眠りはリフレッシュにいいといわれる。
うつは、イメージで言えば、葉っぱがしおれている感じで、
うなだれて返事もできない感じとまず思うが、
イライラするタイプのうつもあり、
語感や常識とはとは、ずれているかもしれないが、
イライラする人もいるものだ。
余裕がなくなっているのだと説明すればいいのかもしれない。
自分の得にならない時でも怒ってイライラしている。
女性の場合には、整理の前みたいにイライラすると説明すると
分かってもらえる場合がある。
ささいなことにカッとしている自分を発見したら、うつを考えてみてもいいと思う。
ぎりぎりになっていないか、点検してみてはいかがだろう。