シンメトリーとモンスター
―― 数学の美を求めて ――
マーク・ロナン 宮本 雅彦,宮本 恭子 訳
ミロのビーナス,パルテノン神殿,名刺やはがき.これらの均整を支配する黄金比には対称の美が秘められている.古代より多くの人を魅了した対称性は,ガロアやリーによって美しい数学の理論に発展し,究極の大きさを持つ対称性〈モンスター〉の発見に至る.摩訶不思議な群や数を通して数学のもつ豊かな世界を描き出す.
ーーーーー
シンメトリーは分かるが、モンスターとはなんだろう。
究極の大きさを持つ対称性〈モンスター〉の発見とはなんだろう。
タイトルがいいので、少なくとも、本屋さんでチェックはしてみたい。
*****
関連して思うことだが、
モンスターは、フランケンシュタイン博士の作り出した怪物の「名前」である。
博士は自分の作り出した「もの」に、名前さえつけず、「モンスター」と呼ぶ。
そして、モンスターが、パートナーが欲しいから作って欲しいと願ったときに、
拒絶する。
モンスターは自分で勉強して聖書まで理解する。
博士は孤独のつらさを理解してもよかった。
パートナーを作り出すことがいいかどうか分からないが。
理解と共感ができなかった博士の内部にはやはり問題があったのだろうと推定する。
問題なのは、モンスターではなく、フランケンシュタイン博士の内部である。
心にかなりの動揺が走ったのは理解できるのだが。