手作りのお弁当はありがたいものだろう
私は食べたことかないけれど
人の話によれば、
その人は一時期、二人の人からお弁当をもらう時期があったそうで、
手作りのお弁当は捨てられず、
どちらかを捨てても申し訳なくて、
結局二食分を食べていたのだという。
両方からもらうこと自体が罪なのだけれど、彼は弱い人なのだ。
最終的にはどちらともうまく行かなくなったとのことだったが、
お弁当にこもる気持ちにはそれぞれの力点の違いもあって、
それぞれにありがたいものだと語っていた。
周囲の女性はそのお弁当の意味を鋭く見て取って、
「あーあ、つかまっちゃったわね」なんて言ったりしたという。
女同士だと、どのくらい力を込めているか見当がつくらしい。
そのあたりも、女同士の目はきついものだ。