鬼ごっこ メタファー能力 不安症

方言の話で
鬼ごっこを指す言葉が各地で異なって分布しているという

いずれにしても鬼ごっこはあるわけだ
一人の子を鬼と「みなして」遊ぶ

ばい菌鬼などもあり、
手にばい菌がついていて、
他人にタッチすれば、ばい菌がなくなるということになっている。

これはもう強迫性障害ジェネレーターのようなものだ。

鬼ごっこは
パニック症ジェネレーターだ。

あの子が鬼だとか
ばい菌はいまどこにいるとか
みんなで共通に「みなす」ことができる能力。

わたしは「あの子は加奈子ちゃんであって、鬼ではない」とか
「ばい菌は存在しない、タッチではうつらない」とか
「認知の訂正」をしてしまいそうだ。

これはファンタジー能力というか
メタファー能力というか、
人間に独特なものだと思う。

それが大人になってからではなく、子供のころにすでに発達していて、
遊びの中で用いられているのも、面白い。

このメタファー能力というか
「みなす能力」は不安症と直接結びついている。

ばい菌であることを一時的に思いこんで、
遊びが終われば、ばい菌の事は忘れられる。
これはものすごく高度な能力だと思う。

一時的にそう思いこんで、
あとですっかり忘れられるというのは健康で、
一度思い込んだらもう訂正できないという「強い学習」になってしまうのが
不安性障害の系統であると思う。

病気の種類によっては、逆に、
メタファー能力というものが根本的に損なわれるものもある。
たとえ話が理解できないとか、
ことわざの意味が分からず、直接の意味しか分からないとか、
そんな事態が生じる。