映画館で見る映画とテレビやパソコンで見る映画は違うもので、
仏像の本物を見るのと絵葉書を見るのと位、違うのだという。
わたしは目が悪いのでどっちにしてもぼやけている。
映画館に閉じ込められて
隣の人が吐いた息を吸い込んで
時にはインフルエンザをうつされて
ときにはゲップが聞こえたり
いろいろあって
それはなんだかリアルな場面なのだけれど
個人的には小さな画面でもいいし途切れ途切れでもいいと思う
仏像も絵葉書でもいいと思っている
仏像は唯一の本物だけれど、
映画は結局複写物である。
オーケストラの本物と
ステレオ再生とは
本当に全然違うけれど
まあ、たまに聞けばそれで特に不満はない。
むしろ、頭の中の抽象的な空間に、
演奏を展開したいし、映画を見ていたい。