自分の人生はこれでいいのかと考えれば、
ずいぶんつらい感じもする
たとえば自分が物語を書いてその一人の人物の運命を
このように構想したとすれば
もっとましな話にしたらいいのにと
思うに違いない
しかしそんなことは考えても仕方がない
ここまできてしまったものはもう取り返しもつかない
考えれられるのはこれからのことだ
すこしでも自分として納得の行く時間を持ちたい
わたしにできることをこつこつとやる
それしかないだろう
私として
夢みているのは
こうしたすべての経験が次世代の若者にとっての資料となればいいと思う
そうすれば少なくとも無駄ではないと感じている
ということは詳細に語り残すことだと思うのだ
教師でもいいし反面教師でもいい
また現在20代くらいの人には自分が直接に話しかけることができる
それは大切なことだろう
私はこの人生でたいしたことは出来なかった
しかしそのことも含めて次世代が役に立ててくれればとわずかに希望する
このようにしてはいけないんだなと考えてもらってもいい
本当にいろいろなものを無駄にしてきた
ギッシングの
ヘンリー・ライクロフトの手記があり
ギッシングがそれを書いたのは
私より遥かに若い頃である
そしてその中に書く尽くされているともいえるので
新たに何をというものでもないとも思うのが一方にはある