すべて真実で美しいものには、
つねに、いっさいをゆるすという、
大らかなものがあふれている
『カラマーゾフの兄弟』
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真実で美しいものの故に
科学者になりたい
審美者のままでいたい
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人間の奥に
真実で美しいものを発見することは容易ではない
したがって、一切をゆるすおおらかなものも、容易ではない。
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人間にできるせいぜいのことは、
ゆるすなどという特権的な立場に自分を置かないことである。
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ゆるさないこともできる立場になったとき、
ゆるしてはいけない理由を見つけて、
ゆるさない。
そのようにして真実からも美しいものからも遠ざかるのである。