東京のある地域、ほどほどに先進的な人たちが住んでいそうな、住宅地、
そのあたりであるお店をやっている人が、
新しいシステムを入れた。
いままでポイントカードがあって、それにシールを貼ってあげていたのが、
ポイントを電子カードにためていくシステムになった。
選定、導入、調整、職員の練習、などを終わってやっとお披露目。
しばらくは、職員さんは、カードにシールを貼る作業から解放されて、
幸せそうだった。
しかしだんだん、買い物をしてレシートをもらった後で、
ほんとうにポイントはついたの?いくらついたの?などと質問を受けるようになった。
パソコンでお店のページを開いてもらって、
そこにお客様の番号を入れれば、ポイントが表示されますと、
マニュアル通りに言うのだけれど、だめ。
うちにはパソコンなんかない、いま調べて。いくらになっているの。
というわけで、職員は事務室に行って、パソコンで確認して、それをお客さんに伝える。
結局仕事が増えたとのこと。
いったいどうしてだろうということになり、
どうも年配の方は、仕事でコンピュータを使ったかどうかで、
全然違うらしい。
仕事で必要がなかった人たちは、そもそも興味がない。
コンピュータがどうとか言われても、実際に店に来て買い物しているのだから、
それですべては終わると思っている。
それももっともな話で、レシートの一番下に、現在たまっているポイントを一行表示するだけでいいのだから、改良してくださいと、機械側に伝えているのだが、まず話を詳しく聞いて、見積もりをとるということらしく、しばらく実現しそうにない。
たったそれだけのことがこんなに大変なのかと勉強させられる。
コンピュータ業者さんはそんなアドバイスはしてくれなかったと嘆いている。