ガネーシャの話で、はじめの方で
振られるときに
君といてもつまらないんだ
という「理由」を言われたのよね
あたしも、ある
たいていは、というか、二人だけだけど、
振るときにも言い方があるじゃない
社会人として常識的な
僕は今、仕事だけに打ち込みたいんだ、このチャンスを逃したくない
とか
僕には君はやはり釣り合わないんだ
一緒にいるだけでとてもプレッシャーだ
僕はもっと気楽につきあえる人がよくて
君を幸せにしてあげられるふさわしい人がいると思うんだ
とか
そんなことで一種のソーシャル・スキルでしょう?
でもね、すごくまじめな奴で、何でも本当のことを言った方がお互いのためにいいし、
嘘を言っても僕はすぐ顔に出てしまうからとか言うんだ
それで挙げ句の果ては
つまらないんだ
っていう途方もない理由を言ってたわ
それをまたドラマで見ると
二重に傷つくっていうか
ドラマの脚本で笑いをとるようなセリフを実際に言われたか、私、と思って
ちょっと達観したわけ
こっちから別れるときは何となく連絡を取らなくなって
それきりって感じ
あたしが一緒にいたら
あんたのツキを食っちゃうな
あたしだけでいいよ、不幸せは
なんて言って別れたことが一回
あたしは浮気しそうな奴が一番嫌いだから
別れてよかった