日本人が一所懸命、自動車とテレビを作る。
最初は日本製品を目の敵にして、失業の元凶だと言っていたのに、
アメリカがニコニコして買うようになった。
日本が黒字になった分でアメリカ国債を買うことになたっから、アメリカはお金を使うことが仕事になった。
日本から環流してきた資金を庶民に貸し付けてサブプライムローンにする。
庶民は収入以上の贅沢な暮らしをする。するとまたテレビ、自動車、住宅が売れる。
サブプライムローンを細切れにしてファンドの中に仕組んで、また日本に売る。
お金がアメリカに返ってきたら今度はそれで円キャリートレードをする。
またドルがふくらむ。
ずいぶん不正確だが、この図式だとアメリカ経済の成長要因が
アメリカの内部にはない。
金利ほぼゼロの日本がドラえもんポッケのように働いていた。
だから庶民は収入が増えずにローンを抱えて行き詰まる。
しかしそれはローンを組んだときに分かっていたはず。
5年後には返済も増えるけれど、住宅価格が上がっているから、
借入限度額も増えるはずと言われたらしい。
経済成長が実体経済と伴う形で成長すれば問題ないと考える方法と、
そうではなくて、もともと矛盾を内在させていると考える方式とあると思う。
多分、時間のスケールをどの程度にするかで決まってくることかと思う。
調べてみるともう理論的にはずいぶん昔から指摘されていたことで
特段に知らせるほど新しいことでもなく、
円キャリートレードをするならそれくらいは常識の範囲だったらしい。
いつかは株価暴落で円キャリートレードの巻き戻しで円の独歩高になる。
そのとき株と外貨の担保価値は円建てで計算する限りは、全部激減する。
1ドル70円に向かう圧力と書かれている本もある。
妻が働いて夫がばくちですってしまう。
山本周五郎的世界。