規制強化すればアメリカから逃げるだけだとの話。
アメリカから逃げても商売はできない環境を国際的に構築してしまえばできるのだけれど、
国際協調は多分できない。
グリーン・ニューディールということで環境を振り回されると
ホンダの燃料電池自動車とか三菱の電気自動車の技術をとりあえず
GMに提供という話だってないではないと思う。
以下の文章採録。
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こんな状況でもびくともしていない投資会社やヘッジファンドはかなりの数のものがアメリカには未だに存在する訳です。
世界でこれだけ流動性があって、自由公正で、かつ、税金も妥当でビジネスの環境が整っていた、という国はアメリカをおいて無かったのです。
ソロスが心配しているのはそういう状況で、ここで妙な規制を取り入れると、そういった勝ち組の連中(つまり、今後もたくさん税金を払って人を雇ってアメリカ経済に貢献する人々)が逃げてしまい、国内にはそれこそ「GMの残骸」のような妙なものしか残らなくなったらどうするんだ、という議論です。
アメリカ国内には最早あまり用がなさそうな会社・・・・代表的なのはコカコーラですが・・・・こういった会社の株価は思いのほか堅調。
考えてみれば当たり前の話で、中国人のほんの5%の人がお茶を止めてコーラを飲めばアメリカの消費量を軽がるをクリアーする訳ですから、アメリカの消費が落ちてもあまり怖いことはない、ということですね。
しかし、皆さんの想像と違い、アメリカ人はかなりコンサーバティブで、大陸の国が平気で本社をロンドンにおく、といった欧州気質とは対極にあります。ニューヨークからロスには移動するのですが国境をまたぐことはまれです。
でも今回はわかりません。ましてアメリカ国内にかなりの規制が取り入れられるとなると・・・
GM救済に多くの人が反対するのはこういうことも原因の一つです。自由な競争を阻害する要因をこれ以上増やすのはどううなのか、ソロスが投げかけているテーマは重いものがあります。
GMの「経営失敗による運転資金不足のしりぬぐい」をすることには抵抗が強くても、新しいアメリカを目指す、グリーン・ニューディールというテーマから見て、「環境対策のための新たなる投資」としてGMやフォードに金を突っ込むことはあり、です。
日本の自動車会社もアメリカの環境対策という名目では協力を断りにくい。既に外堀は十分埋まっています。
それにしても、そもそも救済したはずの金融機関の株価が軒並み元の水準を下回ってきた現実、嵐はまた来ます・・・・