自分の好きなプロ野球チームが勝てばうれしいというのはよくある心理だ
スポーツニュースが根強い人気があるのもそのせいだろう
スポーツマンの技術の成長を見るとか
心理の動きを見るとかという人は少なくて
自己愛的同一視をしているので
勝てば自分が偉大な存在になったかのようでうれしいということになる
そんなバカなこともないはずではあるが
かすかにそんな気持ちがあるだろうということだ
自己愛的同一視の対象として多いのは
スポーツ型と芸能人系、ひいきの政治家などだろう
サラリーマン用のスポーツ新聞のネタを見ているとそう感じる
昭和の初期までは国家とかイデオロギーとか
もっと巨大で力んだ存在と同一視していたと思うが
最近ではインテリ層ではその傾向はないと思う
元厚生省次官殺人事件で自民党の加藤氏がテレビで発言し、
背景にあるものとか、周囲ではやす人のことをいったらしく、
ネット社会が問題だと発言したらしい。
ネット社会特有の心理的土壌があるようで不思議なことである
細菌培養で、ある特定の環境で特定の細菌が選択的に育つように、
現在のネット社会という培地が与えられて、
ある特定の精神傾向が選択的に培養されていると考えられる。
マスコミが想定する典型的視聴者像は50歳高卒専業主婦だそうだ
ネット社会はお互いをどのように想定しているのだろう
多分ネット社会も一つの準拠集団を作っているので
同一化も起こっているのだろう
その場合姿が見えているようで見えていないので
各人が勝手に思い込んでいる集団像があるのだろう
そのあたりがむつかしいところでもある