夜の部屋

昼に二人きりになる
Aと濃密な時間
手を求め合い腕を絡める
堰を切ったように

元同僚で友人の妻
なぜこの人をいままで自分に禁止していたのか
愚かに思われる

夜Aはいったん家に帰り夜のうちに
また部屋にやってくる
つまらない差し入れで恥ずかしいといいながら
手早くサンドイッチを作ってくれる

そのあとしばらく在室
お互いの気持ちはよく分かっている

そのうちBが来室
少し仕事があるという

Bも元同僚 わたしと同年

Aがいることを見てとがめる
しかし何もないことを説明
実際起こる直前だったので嘘でもない
超自我的に責める
BはB自身が今ここにいることについては不問

Aは帰った様子
Bがいて
Cは奥のベッドで寝ているらしい
なぜだかきちんとしたホテルの部屋のような宿泊の場所がある

そのあとDが訪れてやはり仕事だという
この人は何もとがめない
やや年配の人
やはり何か差し入れてくれる

みんな年をとったなかで
Cだけが若くて美しい