清少納言。
冬は、つとめて。雪の降りたるはいふべきにもあらず。霜のいと白きも、またさらでも、いと寒きに、火など急ぎ熾して、炭もて渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりて、わろし。
冬は、朝早い頃がよい。雪の降ったのはいうまでもない。
というわけで、この人は低血圧でも自律神経失調症でもなかったようだ。
わたしはだめ。冬は、午後起き。雪の降りたるはいふべきにもあらず。
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こんな日を過ごしていると、あの暑い日々は本当だったのだろうかと思う。
人間の体温よりも暑い夏だった。
清少納言は
夏は、夜。月の頃はさらなり。闇もなほ。
という具合で、なかなか余韻がある。