静かな余生

体験の記憶は似たような場所に層的に積もり重なるものだと思う 古い雪の上に新しい雪が降るように あるいは古い落ち葉の上に新しい落ち葉が降り積もるように 自分のことを古い落ち葉とも思いたくはないがある人にとっては私は古い落ち … Read more 静かな余生


失った壮年の恋

失った壮年の恋さえ思い出の中では描くことができる そんなものはなかったけれど気分だけが残っている 雑音の中風の音の中に幸せが漂うようだ


私にとっては 思い出なのに

雨が降る日は 近くの駅まで ひとつの傘の中帰り道 そして二人で口ずさんだ あの唄はもう唄わないのですか 私にとっては 思い出なのに あの唄はもう唄わないのですか/風